「エリックホッファー自伝 構想された真実」の読書感想文
(恐れ多くも若輩にして浅学な僕の読書感想文シリーズ)
元からエリック・ホッファーという人物を知っていたわけではなく、ある日Amazonの「ほしい物リストからのおすすめ」に表示されるがままに購入したのが「エリック・ホッファー自伝 構想された真実」との出会いです。
有意義な人生とは
エリック・ホッファーは「有意義な人生とは学習する人生」だと言います。
実際の本書を読むと、エリック・ホッファーの人生そのものが学習であることが分かります。
労働のための労働でいいのだろうか
「一日六時間、週五日以上働くべきではないと考えています。本当の生活が始まるのは、その後なのです。」
本を読む限りですが、エリック・ホッファーは40歳まで季節労働者として働きつつ、大半の時間を図書館や仮住まいの家で読書(学習)に費やしています。
経済至上主義の世の中では「消費するための仕事」をしている人の方が多いかもしれません。
エリック・ホッファーは思想を残したことから、内村鑑三氏の後世への遺物に通ずるものを感じました。
「後世への最大遺物」の読書感想文 - MandL LIFE📆
望まない人生
本書を通してエリック・ホッファーは「望まない人生」を体現していたように思います。
実際彼が望んだのは本と読書の時間であり、地位や名誉、お金、友人、パートナーを自ら望んだり、それらを目的とした行動すらとっていないように見受けられました。
「大量生産、大量消費」「経済成長」「資本主義」とは真逆の生活を送っていながら、とても幸せで充実した人生を送られたように思います。
思想などは自伝だけでなく、もう少しエリック・ホッファーの書を読んで理解してみたいと一層興味が湧きました。
次の読書感想文
エリック・ホッファーの「大衆社会」を読んでみたいと思いますが、本書で紹介していたモンテーニュの「エセー」やエーリッヒフロムの著書を併読していたので読了したものから感想文をまとめたいと思います。